依代集Y O R I S H I R O S H U
視えぬものを、視るための庫

怖さには、型がある。
憑き、祟り、人、そして気。怪異を成り立ちで読み解く、新しい怪談の庫(くら)。陰と陽のあわいに生まれる恐怖を、ここに蒐(あつ)める。

―― 蒐集と、創作と、考証の場 ――


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CLASSIFICATION

祟りの型

怪異とは、陰陽の均衡が崩れた状態である。

実話か創作かではなく、その均衡が「どう崩れたか」で分類する。東洋医学の視座が支える、恐怖の構造図。

壱ノ型

憑(つき)

― 陰が、陽(生者)に入り込む ―

憑依・取り憑き・連れ帰り。外なる陰が、人という陽の領域へ侵す。境界が溶ける話。

蒐集 312
弐ノ型

祟(たたり)

― 陰が、祓われず滞る ―

土地と血脈に沈んだ陰。流れず、世代を越えて巡る怨。澱(よど)みの怖さ。

蒐集 198
参ノ型

人(ひと)

― 陽(生身)に、陰が潜む ―

怪異よりも生身が怖い。悪意・狂気・隣人。陽のなかに隠れた陰=〝人怖〟。

蒐集 524
肆ノ型

気(き)研究会の核

― 陰陽の均衡そのものが、乱れる ―

説明のつかぬ不調と気配。経絡を伝う冷え、視えぬ手。施術家だけが語れる異界。

蒐集 87
ARCHIVE

新着の奇譚

蒐集された実話、創作怪談、そして依代師ユニバースに連なる物語。

すべて
人怖
実話怪談
創作
依代師ユニバース
依代師ユニバース ・ 肆ノ型「気」

冷えた穴

その患者の左肩には、押しても戻らぬ冷たい窪みがあった。経絡を辿った指先が、ふいに別の何かに触れる――鍼を手にした男が、自らの身体を依代として邪を引き受ける現代奇譚。

依代集 編集部恐 ★★★☆☆
創作 ・ 壱ノ型「憑」

黒竜人 ―命を吸う女―

昭和五十四年、裏高野の僧が追った噂。村の外れに現れた女は、出会った男の生気を吸い、消えた兄貴の行方は今も知れぬまま。

研一恐 ★★★★☆
人怖 ・ 参ノ型「人」

隣の合鍵

引っ越して三日目、ポストに見覚えのない合鍵が一本。管理会社は「うちは渡していない」と言う。その夜から、玄関の靴がわずかにずれている。

投稿 ・ 匿名恐 ★★★★★
実話怪談 ・ 弐ノ型「祟」

還ってくる位牌

何度寺に納めても、朝になると仏壇に戻っている古い位牌。祖母は「あれは家のものではない」とだけ言って、それきり口を噤んだ。

投稿 ・ 北の語り部恐 ★★★★☆
人怖 ・ 参ノ型「人」

善意の訪問

「お母さんに頼まれて」と笑うその人を、誰も呼んだ覚えがない。けれど子どもだけが、毎週その人を待つようになった。

投稿 ・ 匿名恐 ★★★★☆
実話怪談 ・ 壱ノ型「憑」

連れ帰った土産

出張先で拾った石。捨てても捨てても鞄に戻り、やがて家族全員が同じ夢を見るようになった――知らない海岸の、誰かの後ろ姿。

投稿 ・ 旅の者恐 ★★★☆☆
1,121
蒐集された奇譚
陰陽
四つの祟りの型
語られなかった話

依代師ユニバース

すべての奇譚は、ひとつの世界で起きている。鍼を持つ依代師、裏高野の系譜、霊脈の地図、昭和から続く事件の年表。投稿された物語も、この世界の〝記録〟として地図上に刻まれていく。読むのではなく、世界を歩く体験を。