すべての奇譚は、ひとつの世界で起きている。昭和から現代へ――この世界に刻まれた事件の記録。灯はまだ少ない。語られるたび、増えていく。
裏高野の僧が追った噂。村の外れに現れた女は、出会った男の生気を吸い、消えた兄貴の行方は今も知れぬまま。
町の鍼灸師・泉京介のもとに、士郎の紹介でひとりの患者が訪れる。生きているのに、脈が何も語らない。金龍鍼が、冷えた。
第二話「脈が一定すぎる男」執筆中。また、寄せられた奇譚のうち正史に昇格したものが、この年表に刻まれていく。